意外と知らないphotoshop講座の第4回は、画像のごみ取りや不要なものを取り除くツールの細かな差異についてお話ししたいと思います。
Contents
「抽出ピクセルのコピペ」か「周囲の色になじみながらコピペ」の違い
いきなり問題を出します。photoshopの代表的な修復ツールといえば、「コピースタンプツール」と「修復ブラシツール」ですが、両者はどのように使い分ければ良いのでしょうか。答えに詰まる方は意外と多いのではないでしょうか。
では回答に移ります。修復ツールとしての両者の決定的な差は前者が「抽出したピクセルをコピー&ペーストする」、後者は「周囲の色を考慮しながらピクセルをコピー&ペーストする」です。ごみ取り作業における具体例を挙げてみます。
カメラレンズのごみを両ツールで取り除いてみよう
空色の修正で比較
ここでは空に混ざっている点のようなカメラレンズのごみを取り除きます。まずは、コピースタンプツールから。ハンコのアイコンをしたツールを選んだら、空の適当な場所でoption(alt)キーを押します。カーソルが的になるので、コピーしたい場所を選んでクリックします。クリック後は、黒いごみの上にカーソルを合わせてもう一度クリックしてみましょう。

ベース写真

スタンプツール実行後。黒いレンズのごみが消えました
今度は、修復ブラシツールを使ってごみを消してみましょう。絆創膏のようなアイコンが修復ブラシツールなので選択します。今度は黒い点を通過させるようにマウスをドラッグさせてみましょう。

消したいごみを拡大しています
はい!見事に黒い点が消えました…って、これではスタンプと修復ブラシツールの差が全然わかりませんよね。では、別の題材を用意しましょう。

修復ブラシツールでも黒いごみが消えました
雪山の図柄でツールを比較
今度は、空ではなく雪山の上でコピースタンプと修復ブラシを使ってみましょう。

空ではなく雪山を題材にしてみた
まずはコピースタンプから。雪山の適当な場所で図柄をコピーし、適当な場所でクリックしてみましょう。

クリックでコピーしたスタンプの柄がそのまま貼り付けられている
クリックでコピーしたスタンプの柄が、直径に合わせて図柄のようになっているのがお分かりでしょう。図柄をコピーして、修正したい部分の上に貼り付けるコピースタンプツールの効果が一目瞭然ですね。
これに対して、修復ブラシツールはどのような働きをするのでしょうか。雪山の上でマウスを適当にドラッグさせてみました。

修復ブラシで雪山をドラッグした時の画像
いかがでしょうか。まるで、雪山の山頂が吹雪いているかのような画像になりましたね。先述した通り、修復ブラシが「周囲の色になじませながら移動を重ねる」という効果が理解できると思います。
山の裾野部分のごみ消しで比較
もう一例、別のシチュエーションで試してみましょう。今度は、山の裾野の部分に乗った黒いごみを、両者のツールで消すとどうなるのか比べてみました。

山の裾野に乗っているごみを消してみた
まずはコピースタンプツールから。黒いごみの近くの任意の場所をクリックして、サンプルを抽出した後、黒い点を消してみました。

コピースタンプで黒い点を消してみた
ごみの跡がわかるように、わざと黒点の外枠部分を残しています。抽出したサンプルを貼り付けた跡は、山肌にマッチしていて自然な感じが出ています。続いて、修復ブラシツールで、黒点の近くからドラッグして消してみました。

修復ブラシを使って山肌に乗った黒点を消してみた
こちらも周囲の色になじみながらごみを消すことができましたね。ここまで細かく修正画像を覗き込む人はいないでしょうが、山肌が自然に馴染んでいて、修正したとは思えない出来です。
スタンプより修復ブラシのほうが動作は重め
以上が、画像のごみ取り時に使われるコピースタンプツールと修復ブラシツールの違いでした。どちらのツールにも一長一短があり優劣は比較できませんが、一部分をコピーした画像を貼り付けるスタンプツールよりも、演算を駆使しながら画像を塗り替えてゆく修復ブラシのほうが動作的には負担はかかると思われます。
スタンプツールはブラシの調節が自由
ちなみに、コピースタンプツールはブラシプリセットピッカーからブラシを自由に変更でき、不透明度やブラシのぼけ足を足しながら微調整を加えることができます。例えば、テクスチャ(物体表面の質感)が際立つような画像の場合は、初期状態のぼかしのままだとピクセルがぼやけてしまうので、ぼかしが少なくなるようにブラシを設定できるようにします。
コピースタンプにおけるショートカットキー(Macの場合)
スタンプツール選択=S
サンプリングポイント=option+クリック
ブラシパレット表示=Control+クリック
修復ブラシツールは直径と硬さ調節のみ可能
一方、修復ブラシツールはブラシパレットから選択することができません。あくまでもブラシの直径とぼかしの硬さが調節できるのみとなっているという違いもあります。
サンプルとパターンの使い分け方
ツールオプションバーの「サンプル」は通常の修復、「パターン」はあらかじめ登録しておいたパターンで塗りつぶす方法です。パターンはどちらかといえば、描画系の作業に向いています。
いかがでしたでしょうか。画像のごみ取りは両ツールを有効に使い分けることで効果を発揮します。もちろん、経験豊富な手段で消したほうが手っ取り早いのかもしれませんが、両ツールが使いこなせれば作業効率が高まることは間違いありません。photoshopはAdobe製品の中でも比較的安価に入手できるにもかかわらず、汎用性はピカイチのソフトです。導入をお考えの方は、買いやすさ、割引面でAmazonでの購入を強くお勧めします。時折キャンペーンも展開しているので、買い逃しのないようにしましょう。
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