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「写真で頭頂部が切れてしまっている部分を、他の写真を使って合成してほしい」
新聞制作やパンフレットのデザインを請け負っていると、時々こんな依頼があります。依頼者が他に代用できる写真がない、お気に入りの写真なのでぜひ使ってほしいと言われるので、フォトショップ(Photoshop)を駆使して挑戦しました。
頭が切れた写真。他の画像から頭頂部を持ってくる作業を紹介します。

頭が切れた写真。他の画像から頭頂部を持ってくる作業を紹介します

元画像と合成画像の明るさを合わせる
最初に頭の切れた写真と、同じ方向を向いている写真を用意します。髪型もなるべく似ているものが理想的です。元画像(頭が切れている画像)をフォトショップで開いたら、元画像レイヤーの上に、新しいレイヤーを作ります(レイヤー→新規→レイヤー)。新規で作成したレイヤーに、合成したい画像をドラッグ&ドロップすると、元画像の上に合成したい画像が表れます。
頭が切れた元画像(左)と追加する頭頂部の画像。2つの画像は明るさが異なる

頭が切れた元画像(左)と追加する頭頂部に使いたい画像(右)。2つの画像は明るさが異なるので補正する必要がある

では、2つの画像の明るさを合わせていきましょう。合成画像は元画像より明るいため、暗くする必要があります。明るさの合わせ方はイメージ→色調補正→トーンカーブ(⌘+M)を利用しました。
頭頂部に使いたい画像の明るさをトーンカーブで暗くした

頭頂部に使いたい画像の明るさをトーンカーブで暗くした

2つの画像の明るさは完全に一致する必要はありません。なんとなく近くなったと思えたら、第一段階の作業は終了です。現時点で明るさが一致していなくても、最後の工程で微調整します。

画像の髪の毛を切り抜く

第2段階として2枚の画像を切り抜きます。髪の毛の切り抜き方は苦手な方も多いでしょうが、フォトショップでも重要なテクニックなので覚えておきましょう。
まず合成したい画像を開いたら、レイヤーパネルの「背景」をダブルクリックして「レイヤー0」に変えておきましょう。切り抜く際に「背景」になっていると、背景部分が透明になりません。
続いてペンツールで頭を囲うようにパスを描きます。パスはクローズパスとなるようしっかり囲む必要こそありますが、大まかに囲うだけで問題ありません。パスで頭を囲ったら、レイヤーパネルからパスパネルに切り替えて、作業用パスを選択、control+クリック(winは右クリック)から「選択範囲を作成」を選択。ダイアログでは境界のぼかし範囲を0.5pxに設定してOKを押せば、選択範囲が完成します。(パスパネル下部にある「パスから選択範囲を作成」でも構いません)
元画像の頭をペンツールで囲む。パスをクローズさせて、作業用パスを作成して選択範囲を作成する

元画像の頭をペンツールで囲む。パスをクローズさせて、作業用パスを作成して選択範囲を作成する

続いて、長方形ツールを選んで選択範囲の上でcontrol+クリックすると、選択範囲に関する選択肢が出て来るため「選択とマスク」を選びます。すると、選択範囲で囲んだ外側部分が透明となった画像が出てきます。「選択とマスク」で髪の毛を切り抜くためには「境界線調整ブラシ」を選択する必要があります。左のツール選択で上から2番目のツールを選択して、上のダイアログからブラシの大きさを選び、髪の毛と背景の境界付近をなぞります。すると、背景部分だけが面白いように消えていきます。(右側に出て来る属性パネルは特にいじる必要はありません)
「選択とマスク」モード。パスツールで囲った以外の部分は透明になっている

「選択とマスク」モード。パスツールで囲った以外の部分は透明になっている。この状態から、境界線調整ブラシで髪の毛をなぞる

境界線調整ブラシによって背景が取り除かれた部分が選択されたら、deleteボタンを押してみましょう。本当に消したいのは背景なのに、頭の部分が消えてしまったではありませんか!背景を消すには、選択範囲を反転(⌘+shift+i)させなければいけません。反転後にdeleteを押せば、背景が抜けた画像ができます。
境界線調整ブラシは非常に便利ではありますが、頭の色と似ている背景色は「頭の一部」とみなされて、そのまま残ってしまうことがよくあります。背景を抜いた後は、元画像の下に塗りつぶしツールを使って白色で塗りつぶし、細かい背景の残りがないかどうかを確かめましょう。残った背景は消しゴムツールで消せます。
境界線調整ブラシで髪の毛と背景をなぞると、髪の毛に沿って選択範囲が作成される

境界線調整ブラシで髪の毛と背景をなぞると、髪の毛に沿って選択範囲が作成される。選択範囲を反転してdeleteを押せば背景が抜ける。

頭頂部分の合成

さて、いよいよ頭頂部の合成にかかります。先ほど背景を抜いた画像を、頭頂部のみ切り取りましょう。長方形ツールで、頭頂部が切れていると思われる範囲を選択したら、イメージ→切り抜きを実行します。
続いて、頭頂部のみ切り抜いた画像を元画像に乗せます。元画像をフォトショップで開いたら、頭頂部のみ切り抜いた画像をドラッグ&ドロップします。切り抜いた画像が四角いバウンディングボックスに囲まれていますので、端を引っ張りながら画像を拡大・縮小させましょう(Shiftを押したまま作業をすると、縦横の比率を変えることなく拡縮が行えます)
適当だと思える大きさになったら、ダイアログにある丸ボタンを押して作業を完了させます(returnキーでも可)。
元画像に頭頂部を切り抜いた画像を載せた。大きさが合うように調整すること

元画像に頭頂部を切り抜いた画像を載せた。大きさが合うようにバウンディングボックスを調整すること

見た目では2つの画像は一つになっていますが、まだ別々の画像の状態です。一つの画像にするためには、レイヤーパネルで別々に乗っかっている画像レイヤーを選択してcontrol+クリック、「表示レイヤーを統合」を選択しましょう。画像が1つに統合されます。

不自然な継ぎ目をぼかす

引き目に見るとこれでもそれっぽく見えるのですが、継ぎ目の部分がちょっと不自然な気もします。そこで、継ぎ目部分をぼかしてうやむやにしてしまいましょう。
元画像と頭頂部画像を合わせたが、どうも継ぎ目がきになる…

元画像と頭頂部画像を合わせたが、どうも継ぎ目がきになる….継ぎ目付近を選択して、ぼかし(ガウス)をちょっとかけると自然になる

長方形ツールで継ぎ目の線のあたりの選択範囲をつくり、フィルター→ぼかし(ガウス)をかけます。ぼかしの半径は任意ですが、数値が大きくなりすぎるとぼけが大きくなりかえって不自然となります。少しぼかすくらいがちょうどよいと思います。

覆い焼きや焼き込みツールで画像の明暗差を微調整する

それでもまだ継ぎ目が気になる!という方は、2つの画像の明るさを調整してみてはいかがでしょうか。具体的には、覆い焼きや焼き込みツールで画像の明暗の差を微調整していくのです。
ちなみに、覆い焼きはツールでこすった部分を明るくする効果があり、焼き込みツールは暗くする効果があります。今回の画像では頭頂部部分が元画像より明るく見えるので、焼き込みツールで頭頂部をなぞってみましょう。頭頂部付近が暗くなったことで、元画像と明るさの差がなくなりましたね。
今回は頭頂部の画像が元画像に比べてまだ明るいので、覆い焼きツールでなぞると暗くなって自然な感じになる。

今回は頭頂部の画像が元画像に比べてまだ明るいので、焼き込みツールでなぞると暗くなり自然な雰囲気となる。

最後に統合したレイヤーの背景を抜いて完成とします。違和感なくできたのではないでしょうか。もともと、頭を含めた画像を用意していただければこのような事態は避けられましたよね汗。写真を撮影する際や画像をトリミングする際にはくれぐれもご注意を。

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元画像に頭頂部を切り抜いた画像を載せた。大きさが合うように調整すること

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ABOUTこの記事をかいた人

新聞社の記者をしています。仲間との起業を夢見て、これまでに学んできたノウハウを記しておきます。現在、主に結婚新聞や企業・団体向けの広報紙を制作していますが「こんな紙面をつくってほしい」とのご要望にも随時お応えしています。