「あなたの新聞」が誕生したきっかけが生まれたのは2013年。たまたま友人の依頼でスポーツ新聞風の結婚新聞を作ったことでした。
これを見た記者仲間が「自分の友人向けにも作ってほしい」と申し出があり、どんどん作品を作り始めた時期でもあります。
初の一作はスポーツ新聞風
初めて作った一作(A3裏表)。表面の画像を見れば理解できると思いますが、結婚式の最中に作った新聞です。あらかじめ裏面は制作しておき、表面も記事や見出しは作っておきました。
友人が撮影してくる写真に合わせてレイアウトを調整して、2時間ほどで完成。IllustratorデータをPDF変換し、自宅で制作していた私がコンビニのコピー機で印刷を行い、会場へ持ち込み。
「こんな新聞つくっているなんて知らなかった」「額をみんなで買って紙面を飾れるようにしよう」。参列者の反応に、事業化への手応えを感じたものです。
シンプルさと大胆さを備えたフリーレイアウト
第一作の新聞を見た記者仲間が「ぜひ友人向けの新聞も作ってほしい」とレイアウトの依頼がありました(A3裏表)。結婚式の3日前に依頼があり、仕事を抱えながらも徹夜で作った思い出があります。
一般紙らしいシンプルさと、写真を全面配置する大胆なレイアウトを意識して制作。「あなたの新聞」の新聞デザインの原点となる作品になりました。
英字新聞風レイアウトに初挑戦
3作目は英字新聞風レイアウトに挑戦。今までA3の裏表2ページで制作してきたが、コンテンツが多かったためA3を二つ折りにして1面がA4となる計4ページ構成にしました。
英字新聞風といっても見出し部分に英語をあしらっただけの作品ですが、記事は全て横組みにするなど雰囲気を近づけました。挙式場と披露宴の場所が異なったこともあり、地図を作って1面に掲載しています。
時間に余裕があったぶん、前の2作品よりもレイアウトに力を入れたこともあり、評価の高い一作となりました。
先ほどの一作をベースに作った一作。ご夫婦がディズニー好きとのことで、フリーフォントで配布されていたディズニーフォントを題字に利用しました。
ベースは同じとはいえ、レイアウトがかなり異なるのは、フリーレイアウトならではの仕事なのではないでしょうか。
2013年の新聞デザインを振り返る
初の一作はスポーツ新聞風、続いて一般紙風、英字新聞風と王道レイアウトは一通り経験しました。
初作品と2作目を久しぶりに眺めてみると、太い明朝体を利用したり、ゴシックと明朝体が入り混じったりして重たいというか、もっさりした印象を受けます。3、4作と作り続けるうちにだんだん編集にも慣れてきて、オシャレ感を意識したレイアウトもできるようになってきました。
新聞レイアウトはある程度心得ていましたし、スポーツ紙時代にIllustrator、Photoshopの使い方は学びました。このような作品を一人で作れるのは、取材と編集の両方を経験していて、編集ソフトの使い方も知っているオールラウンダーだからこそできる芸当です。