スポンサーリンク


志望企業が採用したいと思える人物像は、就活生なら特に気になるポイントでしょう。しかし、そのメッセージはあいまいでつかみどころがないと感じている方も多いのではないでしょうか。

社会人として10年以上働いた経験を踏まえ、あらためて「就活生に求める人材像」の真意を考えてみました。そして、たどり着いた答えは「多様な人材」「相性」でした。

求める人材は好奇心があって、調整能力があって、心技体が整っていて、冒険心がある人?

geralt / Pixabay

今回、「求める人材像」をネット検索してみたところ、とある新聞社の採用担当者が以下の内容を語っていました。そのまま引用させていただきます。

――昨年も聞きましたが、求める人物像を改めて教えてください。今年の春採用では求める人材を採ることができましたか。
従来と同じですが、いろんなことを知りたい、体験したいという好奇心にあふれていて、なおかつ周囲に対する配慮や調整能力のある人。知力、体力、人間力のバランスのとれている人。あとは冒険心ですね。今年の春もこのような人材を採用できたと思っています。秋採用で求めている人物像も同じです。

新聞社で求められる人材とは、好奇心が旺盛で、冒険心があり、気配りも忘れず、心技体三拍子そろっている人とのことです。

さて、上記の「求める人物像」を読んで「あいわかった」と納得できた方はどれほどいるのでしょうか。あくまで私の主観的な意見なのですが「漠然としすぎているのではないか」と感じました。

就活では手垢にまみれたアピールフレーズである「好奇心」「調整能力」。「人間力」って聴こえは良いけれども、結局何の力のことなのか。私と同じような感想を持った方もいるはずです。

企業は人のさまざまな個性を生かしている

coffeebeanworks / Pixabay

では、前段落に出てきた新聞社で働く人間は、みんな好奇心があって調整能力も十分、心技体に優れている人たちばかりなのでしょうか。

答えは「ノー」です。企業はどんな仕事をやらせても優れた結果を出すスーパーマンを求めがちですが、現実にはそのような方はごくわずかしかいませんし、どんな人にも何かしら弱点はあります。人間のやることに絶対はありません。というか、こんな完璧な人間がいたら出会ってみたい。

就活生のみなさんも想像がつくと思うのですが、企業はいろんな人が働いています。コミュニケーションが上手だけれども自信過剰な性格が鼻につく人、部屋の隅でちびちびと仕事をこなしているけれども確実な仕事で評価されている人、やる気は人一倍あるけれどもいつも空回りしがちな人…。会社で働く人にはそれぞれ個性があり、強みと弱みを持ち合わせています。互いが持ち合わせていない能力を補い合うことで、一つのチームとして会社は対外的に評価されていくのです。

優秀な人材を採用したいという思いは、どの企業も持っています。それゆえに、採用において「高い理想」を掲げるのも自然な流れといえるでしょう(採用側が高い理想を掲げるから、社会の実態を知らない就活生も過剰なアピール合戦に走る、という日本型就活の闇も垣間見えます)。

一方、大学を卒業したばかりの新入社員に完璧な仕事を求める会社など存在するのでしょうか。新社会人は学ぶことはあっても、会社に貢献できることなどほぼ皆無です。新卒採用とは基本的に会社に迷惑しかかけないお荷物だということを承知で、将来の成長を見込んで採用するのです。新人に完璧さを求めるなら、それはいわゆるブラック企業の類でしょう。

スポンサーリンク

型にはまらないアピールをしよう

Tumisu / Pixabay

好奇心が強いこと、冒険心があること、知力も体力もさることながら、さまざまな困難にも臆せずに立ち向かえること。これらは確かに新聞記者に必要な資質でしょう。消極的な姿勢では良いネタはつかめませんし、見聞きした物事を面白いと感じ取れる感性も大事です。

しかし、その言葉だけを鵜呑みにして「私は好奇心があります」「冒険心があります」「大学時代に伸ばせたのは人間力です」などとアピールしても、採用側の人間の心には響きません。なぜなら、そのようなアピールは過去に何度も登場しているため、採用側は飽き飽きしています。企業は求める人材像としてわかりやすい「目安」を掲げておきながら、いざそのフレーズが登場すると「また来たか」と拒否反応を示すものです。

求める人材像という「型」にはまると、個性を失った金太郎飴のようなアピールにしかならないのです。

企業との「相性」もすごく大事

stux / Pixabay

「カップルの顔はなぜか似ている」という話を聞いたことがあります。理由は解明されていませんが、きっと似た者同士は惹かれあい、やがて共に生活を送るようになると、顔つきまで似てくるのでしょう。

これは会社でも同じことが言えます。仕事ができる、できないといった会社の序列に関わらず、同じ採用の門をくぐり抜けてきた人々は、それぞれ独自の個性を持ちながらもなぜか親近感を覚えてしまうものです。さらに同じ理念の下で働き、苦楽を共にすると、不思議と社員の思考は似通ってくるものなのでしょう。

「A新聞の記者って取材でも高飛車なんでしょ」「Y新聞って軍隊的でオラオラ系なイメージがある」。このような企業イメージは割と当たっています。もちろん、それぞれの企業に所属している社員全員が高飛車だとか、オラオラ系ということはありませんが、企業は無意識のうちに「似た者」を採用し、独自の社風に触れることによって「仲間」になっていくのです

仮に、あなたがどうしても行きたい企業がある。そのために一生懸命努力したにもかかわらず、残念ながら夢が叶わずにご縁がなかったとします。それは、他の志望者と絶対的な力の差があったということではなく、「うちの会社とは合わないかも」と判断された「相性」の問題だった可能性も十分にあり得るのです。

就活の「ご縁」とは「相性」である

GinamarieKoch / Pixabay

企業が求める人材像はあくまで目安や理想であり、あなたがその「型」に当てはまる必要はどこにもありません。企業は欠けたピースを埋める多様な個性を求めています。あなたにしかない個性とは何か、その個性は企業側にとってどんなメリットをもたらすのかを考えながらアピールをする必要があるでしょう。

また、企業は社の命運をかけて、採用した人間に投資をしていることも忘れてはいけません。その投資が「ダメ社員」や「退職」という形で不良債権にならないように、企業は「相性」を重視して採用に臨む傾向にあります。自分が行きたいと思った企業の採用が通過できなかったとしても、それは実力ではなく「合わない」と思われたからだと思った方が、精神的ダメージも少なく、次の採用試験へと切り替えられるでしょう。他社ではスイスイと選考が通過して内定までこぎつけるというのもよくある話です。

「就活はご縁」という言葉もよく耳にしますが、まさに「ご縁」は「相性」と言い換えられるのではないでしょうか。もちろん行きたい企業にいけることが一番よいのですが、相性が良い企業で働けるというのも幸せだということを知っておくと、就活も少しは肩の力を抜いて気楽に取り組めるのではないでしょうか。

【新聞社内定へ】2017年秋採用試験の時事問題を大予想(問題編)

2017.08.09

スポンサーリンク


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

新聞社の記者をしています。仲間との起業を夢見て、これまでに学んできたノウハウを記しておきます。現在、主に結婚新聞や企業・団体向けの広報紙を制作していますが「こんな紙面をつくってほしい」とのご要望にも随時お応えしています。