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「テロ等準備罪」というより、世間では「共謀罪」という通名のほうが圧倒的に有名だろう。国会において過去に3回廃案となりながらも、2017年6月15日に成立した法案。範囲が一般人に及ぶなど、その賛否は置いといて(審議を含めて否定的な意見の方が圧倒的に多いのは重々承知している)、これが就職試験に出題されるとすれば、どのような形で出題されるのかについて考えてみた。

共謀罪の要点

テロ等準備罪(以降、共謀罪する)の要点は、以下の通り。一応、建前としては東京五輪を開催するにあたって、テロの脅威を未然に防ぐ狙いがあるとしている。

  1. 適用対象を「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」と規定。
  2. 対象範囲は(1)テロの実行(2)薬物(3)人身に関する搾取(4)その他の資金源(5)司法妨害の5分野、計277
  3. 販売計画に基づいた凶器購入資金の調達や犯行現場の下見などの「実行準備行為」があって初めて処罰可能
  4. 犯罪の実行着手前に自首した場合は刑を減軽、または免除
  5. 死刑や10年を超える懲役・禁錮を定めた犯罪計画は「5年以下の懲役・禁錮」、4年以上10年以下の懲役・禁錮を定めた犯罪の計画は「2年以下の懲役・禁錮」

(毎日新聞紙面より抜粋)

「共謀罪」法は組織犯罪処罰法の一部

組織犯罪処罰法の改正案として成立。2017年7月に施行の見通し。

 

共謀罪法の対象となる法律と罪

先にも述べた通り、共謀罪の対象範囲はテロの実行計画だけでなく、薬物や人身搾取、通貨偽造などの資金源犯罪、司法妨害など計5分野の277で構成される。

朝日新聞の紙面に共謀罪法の対象となる主な法律と罪の一覧が掲載されていた。全て覚える必要性はないし、試験で問われる可能性は低いが、目を通しておいて損はないだろう。

共謀罪法の対象となる主な法律と罪

共謀罪法の対象となる主な法律と罪(朝日新聞より)

中間報告で採決に踏み切る

国会での醜悪なやりとりは記憶に新しいが、試験に出そうなポイントのみを考えると、採決手法として注目された「中間報告」が考えられる。

では、中間報告とは何か。国会において、法案の審議が滞った場合、委員会採決を省略して本会議にかけられる手法のことをいう。議院の求めに対して、委員会の委員長などが本会議で議案の審査状況を報告すると、議院は審査期限をつけたり、委員会での審査を中断して本会議で審議、採決をすることができるという。中間報告の根拠は、国会法56条3に定められている。

「各議員は委員会の審査中の案件について特に必要があるときは中間報告を求めることができる」(国会法56条の3)

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中間報告については、2016年の臨時国会においてもカジノ法の審議において、自民党が検討したことがあるという。法案の処理において与党有利の戦法を利用したということだ。

単語だけ知っていても意味がない

中間報告については、初めて聞いたという方も多いだろう。このような聞きなれない専門用語については、「『共謀罪』法が成立された時に出てきた」という程度の解釈で覚えていると、難関マスコミの試験には通過できない。最低限、仕組みくらいは覚えておく必要があるだろう。

審議不十分の声

「共謀罪」法は、重要法案であるにも関わらず、あまりにも審議時間が少ないという声が出た。

中間報告について書かれた朝日新聞の表によると、特定秘密保護法(2013年12月成立)の審議時間は衆院46時間、参院23時間。安全保障関連法(15年9月)は衆院116時間、参院100時間。今回の「共謀罪」法は衆院30時間、参院18時間と特定秘密保護法よりもさらに少ない審議で成立させてしまった。

 

「共謀罪」成立の経過と重要法案の審議時間表

「共謀罪」成立の経過と重要法案の審議時間表(朝日新聞より)

「短い審議時間」が出題されるとすれば…

上記の表のように、重要法案3議案の審議時間をグラフで示して、各法案との組み合わせを問う問題が出るかもしれない。

まとめ

「共謀罪」法の概要

「共謀罪」法の概要(中日新聞より)

共謀罪法はあれだけ騒がれたにもかかわらず、いざ試験に出そうなポイントを探ってみると、捉えどころがない気がした。「私の頭脳が追いつかない」「花見なら手にビール、テロ下見なら双眼鏡」などという金田法務大臣の珍答弁ばかりが連日クローズアップされたが、さすがにこれが試験に出るとは思えない。

「世間で「共謀罪」法と言われている法律の正式名称は何か」「共謀罪の対象となる5分野のうち、異なるものを選べ」などという出題形式しか思い浮かばない。「名前だけ知っている」という方も多いだろうが、要点だけ理解しておくと、共謀罪法に対する理解もより深まるだろう。

【新聞社内定へ】2017年秋採用試験の時事問題を大予想(問題編)

2017.08.09

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共謀罪法の対象となる主な法律と罪

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新聞社の記者をしています。仲間との起業を夢見て、これまでに学んできたノウハウを記しておきます。現在、主に結婚新聞や企業・団体向けの広報紙を制作していますが「こんな紙面をつくってほしい」とのご要望にも随時お応えしています。